ファシリテーションスキルを身につけたい
あるいは、スキルをさらに深めたいと考えている方。
既にご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、特定非営利活動法人 日本ファシリテーション協会という 活動法人があり、ポータルサイトを公開運営されています。
日本ファシリテーション協会は、ファシリテーションの普及を目指してつくられた民間非営利団体です。2004年1月に、内閣府より特定非営利活動(NPO)法人の認証を受けました。
協会についての概要を読まれれば、研究、発表をはじめ骨太の活動をされている団体だと分かります。
ファシリテーションのスキルは、『コンフリクト・マネジメント』(2022年2月27日)の記事でも有効であるとお伝えしました。
特定非営利活動法人 日本ファシリテーション協会では、『基礎から学ぶ』『体験する』『支援を受ける』『入会する』の4つのカテゴリを軸に、ファシリテーションスキルについて、展開しています。
今回は、『基礎から学ぶ』にある「ファシリテーションとは」をとりあげます。
ページの概要に触れ、特に4つのスキルについてポイントをお伝えします。
概要から 当サイトへの興味を持っていただけたらと思います。
基礎から学ぶ ~ファシリテーションとは~ 概要
ファシリテーション(facilitation)とは、チームによる活動が容易にできるよう支援すること。イメージはかじ取り。会議では、進行役にあたる人になります。
ファシリテーションの基礎知識については、4つの項目に構成されて紹介されます。
ファシリテーターの役割
成果の質を上げるには?
応用分野
4つのスキル
ファシリテーターの役割
チーム活動の中では、メンバーの考え方の枠組みや様々な思いがぶつかりあって、感情も関係性も常に変化しています。このことから、ファシリテーターには、2つのプロセスを意識する必要があります。
●外面的なプロセス
段取り、進行、プログラムといった、活動の目的を達成するための外面的なプロセスのこと
●内面的なプロセス
メンバー一人ひとりの頭や心の中にあるプロセスのこと。
具体的には、考え方や筋道などの思考的なプロセスや、感情の動きやメンバー同士の関係性などの心理的なプロセス
成果の質を上げるには?
チーム活動で「行動が変わる」成果が加わることで質が上ったといえます。
行動変容の為に考え方を変えることが求められますが、簡単ではないと説きます。
考え方を変えるには、大きく二つの方法があります。
●自分自身の心の中を深く省みる内省
多くの場合、自分一人ではなかなか壁は砕けず、それを手助けしてくれるのがコーチやカウンセラー
●相互作用を使って自分の枠を打ち破る方法、すなわちファシリテーション
他者とぶつかり合い、互いの違いを知ることで自分の壁を悟り、新しい自分を発見していく
『相互作用を使って。』の部分でコンフリクト・マネジメントが活用できそうですね。
応用分野
ファシリテーションの応用分野は、大きく「組織系」「社会系」「人間系」の三つに分かれます。
●組織系
チーム活動の中での問題解決や組織活性化などに用いられるファシリテーション
●社会系
まちづくり、コミュニティ、NPOなど、社会的な合意形成が必要となる場面で用いられる
●人間系
人間教育、社会教育、学校教育、国際教育など広範囲の分野を含む
ファシリテーターに求められる4つのスキル
1.場のデザインのスキル ~場をつくり、つなげる~
話し合いの段取り(目的、メンバー、議論の方法)からファシリテーションは始まります。
あわせて、討議の時間やメンバー同士の関係性を適切にデザインして、話しやすい場を用意する必要があります。人は環境によって振る舞い方が大きく変わるからです。
2.対人関係のスキル ~受け止め、引き出す~
話し合いが始まれば、理解と共感を深めながらアイデアを広げていきます。すべて出し尽くすことで、これから生み出す結論への合理性と納得感を高めていきます。
それと同時に、意見と意見の連鎖をつくり、幅広い論点で考えられるようにします。
具体的には、傾聴、応答、観察、質問などのコミュニケーション系(右脳系・対人系)のスキルが求められます。
3.構造化のスキル ~かみ合わせ、整理する~
ここではロジカルシンキングをはじめとする、思考系(左脳系・論理系)のスキルの出番となります。
収束に向けてのタイミングを見計らい、個々の意見を分かりやすく整理して、議論の全体像、議論すべき論点を絞り込んでいきます。
ファシリテーション・グラフィック(※)で「見える化」することも効果的です。
※ファシリテーション・グラフィック
言葉だけでは伝えきれない要素を、絵や線や色を使って、同時進行で「見える化」
4.合意形成のスキル ~まとめて、分かち合う~
「なにを基準にして最適な選択肢を選ぶのか」、「異なる意見をどうやって融合させるのか」、結論の方向性が絞られてきたら、いよいよ決定です。この時に避けて通れないのが意見の対立です。
コンフリクト・マネジメントのスキルを活かせれば、創造的な結論が得られ、チームの結束力も高まります。
ファシリテーターの力量が最も問われるところです。
首尾よく合意ができれば、結論やアクションプランを確認し、話し合いを振り返って次に向けての糧としていきます。
全体を通して、常に双方向の意見や考えがあります。
コンフリクト・マネジメントを活かせると 強い会議になりますね。
出展
特定非営利活動法人
日本ファシリテーション協会
https://www.faj.or.jp/
様々なソーシャルスキルは、「性格的」なものではなく、「技術」です。『考え方』や『技術』を学び、『実践』によって(人生)経験値を上げて習得するものになります。一朝一夕ではないゆえに、後に性格や価値観・考え方、姿勢に幅をもたらしてくれます。実際に機会が無くても、得られるものは多いと感じます。
ソーシャルスキルは、属する協会が求める一定のレベルは存在するものの、「らしさ」はあっても良いと個人的には考えています。
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