「とっさに使える敬語手帳」をベースに使える敬語を紹介しています。
※『敬語~あいさつやホウレンソウの場面で~』
※『敬語 ~接客・訪問・接待の場面で~』
社会人になって久しく、立場や年齢による経験値で、敬語は使いこなしていらっしゃる。
とはいえ、あえて自分の言葉遣い(敬語)を振り返ってみようという機会は少ないかもと考えて、
敬語に関する記事を書いています。
若い世代への生きたマニュアルである大人だからこそ、きちんとした物言いを身につけておきたいもの。
例文で紹介するフレーズは『正解』として強制するものではなく、ご自分の環境によって変化するもと思われます。
ビジネスシーン以外でも もちろん使えますので、
より良いコミニュケーションの参考や振返りになれば幸いです。
引き続き、敬語を文例と共に紹介します。
今回は、普段のコミニュケーションで用いられる言葉を取上げます。
例文の見方は次の要領です。
シチュエーション
①こんな言い回しをしてしまいがち
②相手をたてたスマートな言い回し
③ポイント
普段のコミニュケーションの場面で [7例]
上司や先輩の話に相づちを打つとき
すすめられて断るとき
手を貸すとき
御馳走になった時のお礼
(公共の場など)立っている人に席を譲るとき
(公共の場など)隣に座るとき
困っている人に声をかけるとき
上司や先輩の話に相づちを打つとき
①「なるほど・・・」
②はい/そうですか/わかりました
②´かしこまりました/勉強になりました
③「なるほど」は目上の人が目下の人に感心したときの相づちで、評価しているニュアンスに受け取られてしまいます。部下や後輩にしている言葉を、普段のつもりで ついうっかり上司に使うと危険です。
すすめられて断るとき
①「いいです・・・」
②いいえ、けっこうです。
②´ありがとうございます。
③相手に何かすすめられたら、「はい」か「いいえ」の言葉で意志をはっきり伝えましょう。気を遣っているつもりで「大丈夫ですよ」も意志が見えません。かえって相手に気を遣わせてしまいますね。
手を貸すとき
①「やりましょうか?・・・」
②よろしければ、お手伝いいたしましょうか?
②´なにかお手伝いできることはありませんか?
③「やりましょうか?」と言われて自分はどうか。自らすすんで協力を申し出る。そんな気持ちからの言葉とわかるとお願いしやすいですね。
御馳走になった時のお礼
①「すみません・・・」
②ごちそうさまでした。とてもおいしくいただきました。
②´昨日(さくじつ)はありがとうございました。
③お礼や、感謝の気持を表すときは、具体的な言葉で表明しましょう。自分の気持ちが相手に伝わらないのは残念です。
(公共の場など)立っている人に席を譲るとき
①「座りますか?」
②よろしければ、どうぞおかけください。
②´よろしかったら、どうぞお座りください。
③最近よく見かける場面で、微笑ましくなります。ゆずられたかたは、ちゃんとお礼をしたい気持ちになっているので、恥ずかしくても顔を見ながらゆっくりと伝えると相互尊重がしっかり交わされます。
(公共の場など)隣に座るとき
①「ここいいですか?・・・」
②こちらのお席、空いていますか?
②´「どうぞ」といわれたら恐れ入ります。
③カフェや映画館、二人シートの新幹線など使う場面は多いです。空席と分かっていても一言あると感じが良いです。自分が座って先にいたかたを居心地悪くさせてしまうのは避けたいものです。
困っている人に声をかけるとき
①「どうかしましたか?・・・」
②どうかなさいましたか?
②´なにかお困りでしょうか?
③「どうかいたしましたか?」には、「何か不都合が発生しましたか?」というニュアンスが含まれているので、相手の気分を害することがあります。
「とっさに使える敬語手帳」の紹介
書名:とっさに使える 敬語手帳
監修者:山田敏世(やまだ・としよ)
出版社:新星出版社
目次:
本書の見方と使い方
プロローグ 敬語のキホン
1 シーン別会話文例集 あいさつとホウレンソウ [78例]
2 シーン別会話文例集 接客、訪問、接待 [137例]
3 シーン別会話文例集 電話対応 [70例]
4 シーン別会話文例集 コミニュケーション [39例]
(175頁)
本書は、社会人経験の少ない方を対象としていて、優しい言葉でわかりやすいです。「現代つかえる言葉」としても、大人世代は身につけておきたいもの。一問一答形式で書かれた本書はまさに「とっさに使える」一冊です。
今後の予定
今回は、「とっさに使える敬語手帳」4 シーン別会話文例集 コミニュケーションの中から紹介しました。
計4回を予定し、次回最後は、敬語のキホンから二重敬語やクッション言葉などを紹介していきます。
※『敬語~あいさつやホウレンソウの場面で~』
※『敬語 ~接客・訪問・接待の場面で~』
※非言語のコミニュケーションについても記事を書いています。⇒こちら
敬語を紹介する記事を書いてきましたが、対人である限り全てが敬語(尊敬・謙譲・丁寧・美化)であることに気付きます。ここでやはり「とっさに使える敬語手帳」の「はじめに」の言葉が思い出されます。【相手を思う気持ち】。「分かってくれているよね。」「恥ずかしい。」「今さら。」でも、自分の気持ちではなく、相手を思った時、かける言葉の色が変わってくる気がしています。世の中目から鱗だらけです<(_ _)>
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