エール!! ~展示会で出会えた声21~

ビジネスパーソンのメンタルヘルスをホットラインでサポートしている「アライエール」のmasudaです。
産業展示会に出向いて、出展社の方から業界のトレンドや情報などを教えて頂いています。
お話を通して漏れ出た苦労や夢、想いなどもお聴きするので、応援や労いの言葉をお返しする活動をしています。

10月第5週 愛知県のポートメッセなごやで開催された『FACTORY INNOVATION NAGOYA』の産業展示会に行ってきました。 570社を超える企業から、製造の「デジタル化」「自動化」「脱炭素化」「スマート物流」を実現するシステム、製品、商品が展示され活気を帯びた展示会となっていました。一部会場は新しく生まれ変わったポートメッセの展示場が使用され近未来的な建物も堪能できました。
SDGs、円安、材料調達など課題を抱えながらも、自社製品の披露の場に会場は熱気であふれていました。何がお客様のためになるかの熱い思いをお聴きすることが出来ました。
励みになったり、自分と同じ と思われる言葉や 気持ちが あるかもしれません。

お話を伺った方の声

T社 W様
入社して営業職2年目になります。自社製品については日々勉強中です。時代の流れや新製品開発のスピードが速くてについていくのがやっと。毎日が勉強ですね。社内で学ぶことも多いんですが、こうやって展示会に来ると、異業種の方から思わぬ質問を頂いたりします。恥ずかしながら即答が出来ていないんですけど、全く違う視点は凄く刺激になりますね。そんな風に見ているのか、そこが知りたいのか、疑問の矛先っていうんですか?かえってまた勉強です。この成果はきっと活かされる日が来ます。機会を与えてくださって感謝ですね。

A社 K様
基板のはんだづけ製品をご紹介しています。関西の会社なのですが、今回は製造業の多い東海圏でご紹介させてもらっています。基板のはんだ付けは今はレーザーが主流になっていて、ばらつきの無い綺麗な仕上がりになっているのが特徴です。我が社が得意とする極小幅・精密性の高い技術は東海圏に大いにアピールできると期待してやってきています。大規模な展示会ですから、競合はたくさんありますね。知らない会社もあったりで驚いています。製品が良いのは判っている訳ですから、沢山の製品の中から、まず足を止めてもらうことが大事。個人的に気を付けているのは、興味を持っている表情を見つけたらすかさず声をかけてその視線の先をしっかり見据えるってところですかね。視線は興味ですから。興味の先に解決したい問題が隠れていたりします。そこを会話からしっかり受け止めるのが大事ですね。こちらの話ではなく、発している何かをつかむ。ですかね。

D社 K様
いわゆる営業を担当していますが、部署の名前は産業機械事業部といいます。営業と言っても、自社製品にどれだけ精通しているかがまず基本なので、開発者レベルの機会知識を必要とします。と同時に営業は、他社の情報や製品にも詳しくないといけません。どんな違いがあるのか、どんなところが優れているのか、そうでないなら、何でカバーできるか。今はお客様の方が勉強されていますからね。その先をお話できるようにするんです。大変かと言われますが、実は楽しいんです(笑) 売り上げに直結する仕事をしているので、常に緊張はしますよ。こうしてお話しても頭の中はフル回転ですよね。自社には他に家電やインフラ、航空業界や、ヘルスケアまで事業展開しています。自社自体が面白いのでまだまだ自分の可能性は広がっていると思っています。

P社 O様
機械の中にある基板は使用上 温度が高くなります。放熱対策として、銅チップを実装するという技術と製品をご紹介しています。条件はありますが、かなりの効果が期待できるんです。(銅チップが一つ百円と聞いて驚いたら)基板の中に銅の層を入れるという対策もあることを考えれば、層の材料費だけでなく、工程も要らなくなるので、コストは高くないとご説明しています。放熱の他に基板の反りも軽減できます。熱の対策は厄介ですが重要で、案が出尽くした感がありました。しかし、灯台下暗しというんでしょうか、発想の転換で新たなものが出来ました。お客様の困り事からのヒントがきっかけでした。慣れ合っていたこととか、自分たちの常識というものを全く違う側面から見つめることができた結果ですね。私は10年この仕事をしていますが、気づきは果てしないと感じることがありますね。

O社 Y様
自社にある自動化機器、ゴムの部署とN大学教授の指導から新しい製品が産みだされました。細かな穴を施したゴムがモノを掴む触覚センサになっていて、つかんだ時の穴の大きさで力を制御することできる仕組みです。孔の広がり方で力の大きさを識別するため、違う製品や違う大きさを同じ力で移動させることが出来る製品です。主に柔らかいものを運ぶのに強くて注目されています。個体識別が出来るというのは画期的で、単に工場のラインで使用する以外にないかヒントを頂こうと展示会に出品しています。温度も判るので、反響が大きいのは医療や、福祉の人と関わる場面ですかね。(先端がとても気持ち良いので・・)確かに『癒し』もいいですね。
頭の中の是が良い。は意外と今の技術で早い段階で出来てしまうんです。それを生かす場やインフラの方が後からという感じが否めないですね。

N社 S様
『現場商社』という言葉はわが社が造った造語です。アドバイスなどのコンサルタントを机上で語るのではなく、実際に現場をみて、その場で提案できること。その場で得られた情報から、その現場で起きている課題を抽出、解決に導いています。強みは海外の情報を多く持っていることですね。日本の独走とはならない現代ですから、かくれた技術や視点をどれだけ持っているか。情報の強みを生かしています。お蔭さまで、確かな情報技術によってお客様の信頼を得ています。現状に甘んじることなくはどこの会社も意識していることだと思います。差別化の成功を良しとせずさらに精進し、高みを目指したい。社員一同意識している感じですね。

H社 T様
この仕事を25年勤めています。例えば目の前にあるこの製品。この製品を現地の製造部に任せられるようになったのは最近です。お国柄と言いますか、こちらの感覚で伝えても違うミスを発生させたりして大変苦労しました。営業という仕事でありながら教育指導にも携わり、自社の求める品質になっているかを共に作っていくのも私の仕事で任されていました。思い入れのある製品を見ると感無量ですよ。自分でも不思議です。どうして25年もできたんだろうなぁって。責任や立場がありましたからただただ一所懸命だったのでしょうかね。周りにも辛い思いを抱えている社員はいますよ。ガス抜きやリフレッシュは必要なんでしょうね。いろいろあったと言葉でいうのは簡単ですが、結局はかけがえのない自分の時間そのものでしたね。

N社 K様
ICチップになるウエハ製作の工程では、真空状態にする気密対策が必須になります。構造物には、異材を使用するわけですが、異材ゆえにどうしてもすき間が生じていました。そして!気密を可能にしたのがこの製品です。陶器会社としての強みが十分に発揮されているので一体構造を実現しています。モノを作る時、多くの工程があって、そのどれにも課題があります。その「すき間」に今はまだ無い技術が存在しているんです(笑)自分の大学の専攻は機械とは異なりましたが、違う視点が得られている点で今の現場にも大いに刺激があります。自分の専攻がきっと活かせるすき間があると思っています。

K社 U様
カメラを使った外観検査のビジョンシステムをご紹介しています。社名に光のメカとうたっており、光学、レンズに特化した会社です。今回デモンストレーションでお見せしているのが「出荷レベル以外をチェックする」という外観チェックシステムです。弊社で考えた閾値ですが、展示会でお客様と会話する中から発見を頂くこともあります。また、疑問や困りごとをリアルタイムでキャッチできるので開発部門との会話にも熱が入ります。ヒントや改善につながるお一人お一人の会話はとても大切で、何気なく会話しているようで角度視点を変えながら色々吸収させて頂いているんですよ。(このお仕事がお好きなのですね・・)以前とは社内の気質や方向性が変化しています。私自身、昭和世代で色々ね・・あるわけですよ。今ここにいて改めて見えてくるものがありますね。

masuda

名刺交換が叶わない企業様、担当者様もいらっしゃいました。
一部、企業様イニシャルにて、コメントを載せたいと思います。

S社様
わが社はホームページに力を入れています。展示会も時間や人、タイミングが限られています。直接の問い合わせも期待しますが、今はWEBで製品を見られたり問合せされたりすることが多いんです。見やすさ、トレンド、製品の位置、写真、問い合わせのしやすさなどに工夫を重ねています。まずは綺麗なのが一番ですし、キャラクターなども作って親しみやすさも演出しています。単なる製品紹介ではなく、会社訪問して頂いているつもりで作っています。面と向かってご挨拶が出来ない分の印象をどうやってレイアウトや写真で表現できるか。展示会用にわざわざホームページの名刺を作る力の入れようからも分かって頂けると思います!

S社様
はんだづけは自動化が主流になりつつありますが、特殊な部分やスルーホール(基板を貫通)は人の手で行っています。作業中の基板固定は面倒だったのですが、素早くしかも実装の異なる基板を部品を変更することなく固定させる技術を開発しました。ピンアート(ピンにおしつけると形が浮き出るアレ)にヒントをもらいましたよ!基板のおうとつにピンが上下して、空気圧縮でピン固定。作業が格段にスピードアップし、手間もいらないんです。もともとはんだ付けの会社なので、お客様の困り事は自社でも覚えがあるわけで。使って具合が良いので当然お薦めしています。お客様には高評価いただいています。ピンアートなんて、それこそ玩具の分野ですが、工夫というのはどこに転がっているか判りませんね。それを大真面目に開発するところに新しさが生まれる気がしますよね。

N社様
カメラのメーカーとして周知頂いています。「判断」「検査」など映像から得られる情報に注目が集まっており、画像認識の技術に力を入れています。レンズの技術は最高のものを持っていると自負していて、今回紹介する画像測定システムは、拡大解像度した時に発揮されているので、電子部品、半導体製品に強いといえます。目視できない寸法を測らなければならない業界ですし、さらに小型化複雑化していくのでこれ以上のものを求められる時代がすぐそこに来ているのでしょうね。新しい製品やシステムが出来ても、直ぐ追いつかれてしまう技術の早さや要求の高さに期待されながら追いかけっこです。どこまでという上限が無いのは、開発の余地があるとして喜んでいいのか、際限がないとして嘆けば良いのか難しいところですね。

R社様
CAE解析の結果は、報告すれば実績データとして保存され、蓄積されるだけの道しかありませんでした。現在はAI機能の学習データとして非常に大切なデータ群つまり宝の山に変貌しています。我が社は結果を頂ければ、AIに学習させ、新たな視点で解析を実施することが出来ます。その結果がまたAIの学習データとなるのです。カンコツの領域にまで計算が及ぶ時代が来るのかもしれません。AIの計算結果の信ぴょう性を裏づけるために更なるデータの提出をお願いしているんです。そういう時代です。

A社様
わが社はガラスの小型レンズの量産に成功した会社です。画像処理にレンズを使うシステムや製品が多く開発されるようになりました。樹脂のレンズは安価で直ぐ作れる利点がありましたが、精度の寿命が短いというデメリットもあります。申し訳ないけれど、ガラスレンズの精度・耐久性には及びません。これまで小型のガラスレンズは大量に作る技術がありませんでした。我が社はガラスレンズを大量に作れるだけでなく、それを使ったモジュールを提案することで付加価値をあげています。難しい。誰にもできない。は他の企業も挑戦していると思います。展示会に出展する技術や製品はそういう「自慢」がつまっているんです(笑)

S社様
弊社は販売代理店です。提携企業から任されて、海外の技術や洗練されたシステムを紹介しています。日本の技術も素晴らしいですが、世界にはまだ先を行く技術が沢山あります。良いものを日本に取り入れ、更なる技術開発に役立てて頂きたい思いでご紹介しています。今回、この高精度CTscanに力を入れてご紹介しています。本社はデトロイトにあるソフト会社の製品です。自動車部品はアセンブリの中に存在している細かな部品まで合わせると数万点あると言われています。その全てをscanします。例えば衝突解析などのCAE解析では、公差0の理想的な寸法の部品でシミュレーションを行いますが、ばらつきのあるリアルなデータでCAE解析を行えるのは非常にメリットがあります。実際に壊すわけではないので、繰り返し異なるパラメータで実験が出来る。なんちゃってデータは数多くありますが、ここまでの精密さは世にないと思いますよ。こういった最新最高のものをご紹介できるのは自身のモチベーションもすごく上がりますよね。

G社様
汎用小型電動ウインチを紹介しています。いわゆるドローンに搭載するわけです。今でもドローンで荷物を運ぶことは出来ますが、荷の積み下ろしには人の手が介在しています。それを自動で行えれば、人のいない場所にも荷物を届けることが出来ますし、積む時の人工も減らせます。他にも外観検査や建設現場での小物搬送の支援など。都度専用の危機が付属されたドローンを購入する必要が無く、アタッチメントの要領で搭載物を変更することが出来るので、汎用性と言っています。人がいけないところに駆り出される機器が増えますからね。一つのことしかできないロボットには人間が可能性を広げてあげるわけです。協働というのでしょうかね。ロボットに助けられることもありますが、人間のサポート無しにロボットの成長もないと思いますよ。

前職で製造業に関わりがあったので、モノづくりの現場が見られる展示会は工場見学でも見られない細部の映像を見ることが出来て面白いです。私がいた時から解消されている課題もありますが、永遠の課題を持つ分野も健在で、今後の動向が楽しみです。自動化がどんなに進んでも、人が成長を手助けしているというコメントは印象に残りました。各社のアイディアや新しい企画は、展示会等で得られたユーザーの悩み・困り事が開発のきっかけ新製品の産まれる理由になっています。話をすることで新たな視点が生まれる。人が作り出す産業が興っているのですね。

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