※1 モバックは「MOBAC」と表記され、「Machinery, Materials, Marketing of Bakery and Confectionery」が省略されている言葉です。3つの「M」は製パン製菓業界のキーワードとして掲げられています。
ビジネスパーソンのメンタルヘルスをホットラインでサポートしている「アライエール」のmasudaです。
産業展示会に出向いて、出展社の方から業界のトレンドや情報などを教えて頂いています。
お話を通して漏れ出た苦労や夢、想いなどもお聴きするので、応援や労いの言葉をお返しする活動をしています。頂いたコメントなどを「エール!!」という表題でブログにて紹介しています。
お話を伺った方の声
C社 N様
洗浄機のトップメーカーとして何ができるか。洗浄機の開発製造、洗浄を極めるノウハウに関してトップを走っていると自負できます。目の前でご紹介しているのは、洗う際に使用する洗浄剤です。食品は必ず洗浄します。汚れや異物混入を防ぐため、食品への浸透を格段にアップさせました。複雑な野菜の洗浄や、万が一取り切れていなかった小さな虫を除去することができる仕様になっています。私自身も洗剤関連の営業を担当してます。こうして直接お客様とお話しさせていただく中、衛生に関して関心が高いことを実感し、着目されていることを真摯に受け止めて都度勉強させてもらっている感じがしています。
F社 E様
食品加工機器の輸入販売を行っている会社です。今回ご紹介しているのが目の前のオーブン。ファン機能でバゲットまで焼くことが出来るオーブンです。パンと一口で言っても、すべて同じ窯、同じ要領で焼けるわけではありません。特にフランスパンにイメージできるバゲットは焼成内での水分量、乾燥、温度など非常にデリケートで、プロが焼いても難しい部類に入ります。どんな料理でも下ごしらえや準備が大切なのは当たり前ですが、最後の「焼」に満足のいくレベルに達していなければそのすべてが無駄になってしまうんです。ファンで焼くことのメリットは焼ムラが起こらないこと。いわゆるオーブンの癖というものが少ないことが利点で、安定した成果が期待できるんです。冷凍種にも対応してするのが今回の強みですね。”朝一番早いのはパン屋さん”と思われがちな労働条件を好転させることでもあるんです。なり手が少なくなっているのを実感しますよ。機器メーカーとしてお手伝いできることは何だろうなって。真剣に考えますね。
M社 K様
某超有名商事会社グループのパン資材の事業部に所属しています。繁盛店のシェフに学ぶ技や最新トレンド、コラムや豆知識などお役立ち情報を発信して「食」のプロを応援していると同時に、製造過程のトラブルや悩み、相談などもお引き受けしています。私は、開発を担当しています。お役に立てること、これからのトレンドやイメージをアイディアとして作り上げなければならなくて。たたき台があるというより、ほとんど「0」からのスタートになります。膨らんだイメージまで良くても、それをどう実体化させていくか、イメージすら湧かない時とか、難しいですね。結局は「感度」をよくしていくほかはなくて、後は具体化する方法の経験値の蓄積ですね。だからこそのお役に立てた!って時の喜びはひとしおなのかもしれません。
T社 N様
販売代理店として、セルフレジのご紹介をしています。ご存じの通り、今はクレジットカードだけでなく、キャッシュレス決済、電子マネーは当たり前になりつつあります。そのほぼすべてを網羅できるのが強みです。というより、これからも益々様々な支払方法が増える時代となるでしょう。今ご提供しているサービスや技術はMAXではないので、常に最新の情報に対応できる状態に構える必要があると思っています。しかも、対応する従業員は減る一方なので、お客様に対応いただくためにも、見てすぐ理解できるようなインターフェースが必要。今日の情報が既に古いということも、今の特徴なのかもしれませんよ。
I社 K様
今お見せしているのは包装機器です。デモンストレーション機械の隅で私が行っているこの作業(製品を機械に配置する)は、今ではロボットがするものと思われるかもしれません。実際ロボットの会社からもコラボのお話はたくさん来ます。しかし、ロボット導入はハードルが高いのが現状です。一般の小売店はもちろん 中小規模のメーカーさんでも、導入には二の足を踏みます。それはロボットを導入するには資格がいるからです。責任者一人が持てば良いというのではありせん。ローテーションや、シフト、不測の事態などで、ロボット作業に携わる人は資格がいるんです。現実的ではないんですよ。まだ。機械化や効率化を導入できるのはそれなりの規模が要求されるのはどこも同じ。我が社はだから一律ロボット化を今は避けているんです。本当に助けたい、サポートしたいと考えたとき、相手の状況を想像する力を企業理念として掲げる必要があるんじゃないですかね。
Y社 I様
大手パンメーカーです。今主流は「冷凍パン」です。目の前に並んでいる数十種類のパンは、後でクリームを挿入するタイプなどを除いて、焼成するだけの冷凍状態で出荷しています。駅、有名スーパー、街かどで見かける大手パン屋さんも導入していますよ。今売られている8割は冷凍パンと言っても大げさではないかもしれません。それだけ、冷凍技術と焼成技術が進化して 冷凍されていた生地が 今焼いたのとわからないくらいの品質で提供できるようになりました。深夜から仕込みをするというパン屋さんのイメージは恐らくなくなっていくと思いますよ。技術の向上の裏には、それが要望として求められている現場があるいうことなんです。今を守る、なり手をサポートする。に尽きるわけです。それくらい急務な問題だということですね。
C社 T様
ドイツの会社の日本事業部です。レーザーエネルギーを金属素材表面に照射して、汚れをはぎ取るというものです。汚れは瞬時にして気化するため、まわりに汚れが散逸しません。(バキュームで同時に取り去るのでさらに安心)ライン、面での除去が可能で、しかもクリーン。ドイツという国の底力を見せつけられる逸品ですよ。ただ、一度で新品同様 キレイになると誤解されるお客様がいらっしゃって、なかなかの無茶振りに翻弄されたりしていますね。衛生を保つ部分に気を使われても、機械の奥底のほうはメンテナンスが行き届かなくて放置されている場合もあるので、ただ物を売るだけでなく、こんなことも起こっていますよというお話もさせていただいています。汚れは必ずたまりますが、付き合い方があるんです。そんな小さな相談についてもプロを利用していただければという気持ちでお話ししていますね。
F社 Y様
パン業界の技術というものはある意味 行きついたんではないかと個人的には思っているんです。精査向上などそれぞれのレベルをアップさせることはあると思いますが、方向性としてはという意味で出尽くしているのでは。その中で注目を浴びているのが、日持ちさせるための「保存」ですね。日持ちさせるための一番の敵はカビ。衛生面においてもカビ対策は重要です。カビを発生させないために、どんな考えで何をすればいいのか、室内環境を整えるを考えている会社です。私個人、縁あって今の会社で仕事をしていますが、もとは業界の違う仕事をいくつか手掛けていました。こじつけかもしれませんが、「向き合う」という点でどの仕事も同じでしたね。相手を知り、何を求めているか、何が効果があるのか相手に提案する。そのためには見逃さない観察力が必要だということです。
名刺交換が叶わない企業様、担当者様もいらっしゃいました。
一部、企業様イニシャルにて、コメントを載せたいと思います。
F社様
「次世代バームクーヘン」という未来を紹介しています。具体的にはバームクーヘン焼成を自動化するというものです。ご存じかもしれませんが、バームクーヘンの火加減や生地の厚み焼き加減はとても難しいです。それにこの機械の前で焼く作業は熱いですしね。人気のバームクーヘンを安定した品質で提供することが出来るという選択肢をご提案しているわけです。生地についても別機械になりますが、常に同じ状態になるように配合を整えることも可能になりました。オーナー様には店の味づくりにのみ集中いただく。「嬉しさ」のお手伝いが出来ればと考えています。お店に出る商品は華やかで目を引きますが、裏の作業は地味で正確さとルーティーンが必要です。繰り返しの作業から解放されれば違うことで時間を割くことが出来ます。時間を捻出するというのは食の世界では難しいんです。裏の作業を少しでも楽になれればというのはこの業界を支えるどのメーカーも考える視点ではないでしょうかね。
N社様
ご提案しているのは、労務環境の改善です。製パン・製菓業界は作業者全員がマルチタスクを求められます。工場のラインでさえもローテーションは当たり前ですし、製品の種類によって覚えることは沢山あります。それも一日のうちに何十種類はざら。人手不足で海外の方が従事されることも、もう珍しくはありません。人の入れ替えごとに同じ教育をマルチタスクの中でこなすのはオーバーワークになるのですが、自分の店、小売店の泣き所で改善が行き届かないのが現状なんです。管理だけでなく、衛生、安全にも気を配らなければなりませんしね。ボタンを統一するとか、画面を見やすくするとか本当に些細なことですが、作業効率につながるんです。お客様の悩みを察知するために自らが現場に立つこともありますよ。「知る」とここを良くしてあげたい、こうしたら上手くいくんじゃないかって具体的な案が浮かぶんです。
T社様
デンマーク製の洗浄機を日本で独占販売をする会社を興して数年経ちました。今回はより強化された機能を持った洗浄機をご紹介しています。製菓の道具は基本油がついているので、洗浄には工夫がいります。チョコレートなどはなおさらですね。デモで動いている機械は、前後上下から強い水圧かつ高温の水量で油汚れを落とすので、仕上がりに満足いただけるはずです。ヨーロッパ製はスタイリッシュなデザインも好評なんです。毎日使い続けるものなのでそこも重要ですよね。『衛生における洗浄は基本』です。これは我が社を立ち上げる前にいた企業の(某有名会社)理念でもあります。別で会社を立ち上げましたが、お客様のことを考えれば、良いものは良いですからね。受け継ぐべきものはしっかり受け継いで結果お客様の満足につながればと真剣に考えています。
K社様
小麦粉を扱う会社です。例えば同じ小麦粉でも、粗挽き、中挽き、微細な状態。全て触感、風味が違ってきます。まして、機械と、我が社が採用している木と石の臼挽では別物になります。お客様のコンセプトによって使い分けてほしいと思っています。我が社の粉の強みは「小麦粉をいじめない」ということ。強い力で挽けば短時間で大量に作ることが出来ますが、それは小麦に負担をかけることになるんです。無理に挽くのではなく小麦の状態を確認しながらですね。その結果美味しい小麦粉が出来てお客様に喜んでもらえると良い仕事したなって思えるんですよねこれが。
C社様
図柄が印刷されているクッキーなどの商品を見たことはありませんか?我が社は印刷を通してあらゆる可能性をご提供している会社です。今回は食品専用のプリンターをご紹介しています。電子データを機器に送信して印刷する技術は普通の印刷と変わりません。インクが食用であるということですね。取り扱える色が7色に増えてより複雑な色味を出せるようになったんです。あたかも写真のように。シールのように既存のデザインに縛られることなく、デコレーションケーキやノベルティなど特別感やオリジナリティが演出できるので重宝されています。ご紹介したり、アイディアをお話しするのは楽しいですね。例えば一般のお客様にも用途を広げることが出来ます。自分のイメージを形にするって職人さんだけのものではないんです。共同で作り上げていただくと面白いかもしれませんね。きっと楽しいんじゃないかなぁ。
E社様
製餡会社。和菓子などの餡子を作っている会社です。国産の素材にこだわり、オーガニック飲料も手がけています。餡子と言っても今はバリエーションが増えていて、ずんだ持ちの緑の餡子や芋餡はご存じの方も多いと思います。今は、ミカンのオレンジ色、イチゴのピンクなど色も加わって楽しいお菓子が増える予感がしています。見た目はもちろんですが、直接口に入るものですから、美味しくて健康に良いものがより好まれる傾向にありますね。その点、小豆はトレンドではないでしょうか。和菓子業界は志向的に厳しい面もありますが、餡子から盛り上げていきたい。喜んでいただきたいって思ってます。
F社様
精油会社として業務用チョコレートを扱っていて、シェアはトップです。海外のチョコレートを輸入して独自製法で安定した品質のチョコレートをご提供している。研究と技術向上は言わずもがな努力しているわけです。今回の出展目的は大手企業様からの信頼は頂いていますが、中小企業様、小売業様においての知名度をもっと上げるべくですね。今に甘んじないで、強みを前面に押し出してアピールする攻めの姿勢が大小問わずさらされているのが現状ですよ。美味しいものを届けたい。食べて幸せになってほしい・・そんな思いを秘めて(笑)お話ししています。
N社様
「あんこ道」を掲げています。我が社は製餡機械を製造販売している会社です。和菓子業界はこのコロナ禍、材料高騰の直撃を受け、非常に厳しい局面に立っています。だからこそ、手を抜かない。あんこ一筋ですよ。豆炊きと、あんねり。より良い品質、何より美味しいあんこを作るために機械でできるその先の出来栄えに気持ちを込めています。作るのは職人さん。でも道具が悪ければ職人さんの技術も発揮できないんでね。陰ながらですが、自分たちであんこを作っている気持で機械をご紹介しているんです。自分たちの思いをこめて作っているあんこがもっともっと求められると嬉しいですね。
N社様
粉の会社です。食パン、フランスパン、マフィン、パウンドケーキ、ピザ。一種類の味なんてないですよね。これは、粉を配合させて出来るミックス粉に秘密があります。産地や、時期、銘柄によってその性格は違います。一種類の良さはもちろんありますが、様々な粉を合わせることで味の広がりは無限と言ってもいいです。最近は複雑な味や新しい味が好まれ より複雑な美味しさが求められていて、研究成果が拡大しています。未知のものを追い求める面白さや、お客様に喜んでいただいたときの手ごたえは非常にモチベーションが上がりますよ。
D社様
ケーキなどの商品を「魅せる」ショーケースを取り扱っている会社です。省エネ、前面取り出し、サイズのバリエーション。店舗サイズによって求められる寸法と機能が様々ですからあらゆるサイズや機能にお応えできるようラインナップは豊富です。というより、そこにお応えできなければだめだと思っています。今は、「雰囲気」を壊さないショーケースが求められています。お店のコンセプトがモダンでシックなのに、ショーケースがギラギラしてたら台無しですよね。そういう細かなニーズにどこまで寄り添っていけるか。お客様の「したい」を形にするのがバックアップする企業の姿だと考えていますよ。企業の製品を押し付けるのではなく、お客様の思いに力を添えられたら。やっぱり嬉しいですよ。
K社様
ドイツのオーブンをご紹介しています。自分で言うのも変ですけど、とても機能的で美しい機械だと思っています。ヨーロッパの会社って、オーブンならオーブンしか扱わないんです。だから徹底してその機能を深堀してくる。技術や品質が伝統になるんですよ。日本はあれこれ手を出します。それはあらゆるニーズに一つの会社で対応するという合理性を生みますが、ヨーロッパはオーブンはこれ、洗浄機はこれ、シンクはこれとオーナーが自らトップを選択しに来るんです。だから、メーカーも他のサービスとセットでとごまかしが出来ない。市場獲得という意味では海外のほうが厳しいかもしれません。だからこそ自信をもって紹介できるという自分の自信にもつながっているんだと思います。
会場はとにかく良い香りに包まれていました。小麦粉の焼ける匂いの風味豊かな香ばしさ。フィリングのほのかな甘さやスパイスの香り。会場を歩いているだけで自然と笑みがこぼれるのは、個人的にパンが好きという志向が働いているわけでもなさそうでした。何かの本でも、「悩んでいるときはお腹一杯食べなさい」という言葉を読んだことがあります。お腹が満たされれば、快感をもたらすドーパミンと気持ちを安定させるセロトニンが放出されることは科学的にも証明されているので書く必要もないでしょう。味覚だけでなく、先のように臭覚、聴覚や手触りなど人の感覚を大いに刺激してくるのが食の世界です。その業界にあっても、やはり人手不足や、材料高騰、不足を補う、無駄を省くという現実的な悩みは同じでした。作って口に入るまでの時間が短い食の世界にあえて挑戦しているのは、先の根拠だだ漏れの「笑顔」をご存じだからなのでしょう。
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