【今の日本】を「統計」から知ることが出来きる機関紙
総務省統計局は、様々な調査から得られた統計結果をまとめて、機関紙を発行しています。
2021年度版『明日への統計2021』が公開されていますので、紹介します。
国勢調査や経済センサス(※)を始め、労働力調査、家計調査など重要な統計を作成することを通じて社会経済の実態を把握し、 我が国の情報基盤となる統計情報を多角的に提供しています。
『明日への統計2021』まえがきより
※経済センサスとは、統計法で基幹統計として定められている「経済構造統計」を得るための調査名称である。【英】Census=国勢調査 ウィキペディア
機関紙は36頁からなる冊子(pdf)で、3の章で構成されています。
特集・今年度実施予定の主要統計調査[1~8頁]
調査結果からわかること[10~28頁]
統計情報の利用について[29~36頁]
【今の日本】が判るのは 「調査結果からわかること」の章
以下 項目の調査結果を見ることが出来ます。
- 日本の人口
- 世帯のすがた
- 労働のようす
- 子どもと若者のくらし
- 高齢者のくらし
- 家計・物価のうごき
- 企業のすがた
コラム・第1回国勢調査時[1920年(大正9年)]といま
コラム・統計150 年のあゆみ
1.の日本の人口の 「人口ピラミッド」から始まり、身近なデータが グラフで可視化され 傾向を一目で把握できます。
例えば、6.の家計、物価の動きでは、
2021年のコロナ禍の影響が顕著であることがデータから読み取れます。
家計支出が減少するなか、ネットショッピングなど巣ごもり需要は増加。医療、日用品など身の回りの支出の割合が増えた結果を知ることが出来ます。
例えば、7.の企業のすがたからは、
民営事業所の県別数や、今年の冊子は、サービス産業の売上傾向が判ります。
サービス産業の全体の売り上げ結果もあって、2019年には0.9%の増加に対し、2020年は売り上げは減少。特に5月(子供の日関連休暇)では23.2%減少していたことが判ります。
話題、関心事が県別ランキングで示されているデータもあって、興味深いです。
機関紙の雰囲気をお伝えするため、1.の「日本の人口」から いくつか調査結果を取上げてみたいと思います。
1.日本の人口
2019年10月1日現在の日本の人口は1億2616万7千人
左が男性、右が女性の数。下方から3区分の色分けにして年代を表示しています。右側にグラフの凹凸について説明があります。
1966年の出生減の理由を、現代の人が聞いたら驚いてしまうかもしれませんね。
第2次ベビーブームと言われた年以降 出生数が減少していることは、メディアで取り上げられることが多くなりましたよね。
2021年に国内で生まれた日本人の子どもは、80万5千人程度となる見通しだ。厚生労働省が推計値を算出しているが、同じ方式で朝日新聞が計算した。
2021年12月23日 朝日新聞 web版
人口ピラミッドの推移
1920年の形:若い年齢ほど人口が多く裾野の広い、正に「ピラミッド」のような形。
1965年の形:第1次ベビーブームの16~18歳のピーク後、下の年齢階級がすぼまった形。
2015年の形:第1次第2次ベビーブームの66~68歳及び41~44歳をピークとする2つの膨らみと前後の出生数減を反映し、細長い「つぼ」のような形。
2050年:現在の推移を計算し、将来の統計人口の形が推測されています。
日本に住む外国人人口
おまけ
「産業別の人口1千人当たり事業所数別都道府県ランキング」という過去のデータも載っていました。
「喫茶店」の都道府県別ランキングのトップは『高知県』でした。
次いで、『岐阜県』『和歌山県』『愛知県』と続きます。(2016年6月1日現在)
製造業の多い街では、会社(工場)の音を避けて静かに商談できる喫茶店を利用した。このため、喫茶店が増えたとか、働く場として外食産業が盛んになった、社交の場として利用してもらうため、安価な飲み物が提供された。など諸説あります。
出展
総務省統計局
https://www.stat.go.jp/
明日への統計2021
https://www.stat.go.jp/info/guide/asu/2021/pdf/2021asu_all.pdf
ウィキペディア/経済センサス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E6%B8%88%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%82%B9
統計は、数値です。(当たり前ですが) これらの数値を見て感想を述べるも良し。と共に、何を読み解き、次に活かす何かを見つける興味が湧いてきます。過去を知ることは未来を知ることになりますね。
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