一人一人が異なる存在として私たちは今の時代を生きています。『多様な私たち』が、『共同の社会』を生きています。
とうぜんのことながら、価値観も多様化しますから、いざ会話をする時、共通点をみつけにくいと感じたり、理解、疎通に弱気になる場面があります。
分かり合えないからこそ、コミニュケーション。
『コミニュケーション』という言葉は、単なる会話意外に、「意思疎通」「伝達」という役目があります。これは自分が伝えたと思うだけでなく、相手との「疎通」があってこそその会話が満足することを指します。
コミュニケーションの主たる要素は言語です。その言語がうまくなれたら。あるいは、何かコツがあるのか。
あります。
身振り、態度については ノンバーバル ~非言語のコミニュケーション~ も参考に。
活字のコミュニケーションについては、別途取上げていきます。
『分かりあうための言語コミニュケーション』という活動
文化庁の文化審議会国語分科会は、平成28年(2016)から「分かりあうための言語コミュニケーション(報告)」について各分野の課題を検討、審議を重ね、平成30(2018)年3月に 報告書が公開されました。
各メディアで取り上げられた報告書なので、一度は眼にされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
コミニュケーションは必ずしも正解がある訳ではないことを認識し、望ましい共通理解をするための工夫を提案してくれています。
「分かりあうための言語コミュニケーション(報告)」の概要
報告書は資料を含め77頁に及びます。以下のように『基本』、『課題』をとりあげ、『具体的な方策』へと進み、言語コミニュケーションに期待したい要素として4つのキーワードにまとめて提案しています。
[1]コミュニケーションについての基本的な考え方
コミュニケーションへの期待
分かり合うためのコミュニケーション
[2]コミュニケーションをめぐる課題とこれから
コミュニケーションをめぐる現代の課題
これからの時代のコミュニケーション
[3]言語コミュニケーションのための具体的方策
言語コミュニケーションの四つの要素
(1)正確さ
(2)分かりやすさ
(3)ふさわしさ
(4)敬意と親しさ
言語コミニュケーションの4つの要素
言葉による伝え合いの質を高める留意すべき四つの要素として、『正確さ』『分かりやすさ』『相応しさ』『敬意と親しさ』を提案。
目的に応じてバランス良く言葉のやり取りを支え,言葉の使い方に反映される期待があると報告されています。
価値観が更に多様化した時代においては,歩み寄る、理解する、生じた誤解を解くことの中心に「言語コミュニケーション」(非言語も含み)があるため、質を高めていくことが求められるいるのは、周知されていることでしょう。
「分かり合うための言語コミュニケーション(報告)」には、4つのキーワードを紹介する わかりやすいパンフレットが発行されています。
各要素、意識したい視点が大きく5つ 示されています。
下記に図を載せるので参考にしてくださいね。
相手を尊重し気を配ることは大事、同じように、自分も尊重しましょう。自分の意志や考え、気持ちをいかに伝えていくか。自分への気配りも必要です。
「言葉」は理解は出来るけど、こんな時はどうしたら良いの?
審議会では、多くの質問を頂いていました。報告書には、22頁から具体的な質疑応答のページか記載されます。
代表的な質問35にまとめられていました。
例
Q1 言語コミュニケーションをうまく行うためには四つの要素に気を付けると良いとのことですが,もう少し具体的に教えてください。
Q8 「監督が選手に檄(げ き)を飛ばした。」といった言い方は,間違った表現だと聞いたことがあります。よく見聞きする表現なのに,誤っていると言えるのでしょうか。
Q13 相手の気持ちに配慮したつもりの言い方が,誤解を引き起こしてしまう場合があるというのは,どういうことでしょうか。
質疑応答の内容は身近で具体的。とても濃いので都度に紹介していきます!
出展
文化庁
https://www.bunka.go.jp/
文化庁/「分かりあうための言語コミュニケーション(報告)」
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/__icsFiles/afieldfile/2018/04/09/a1401904_03.pdf
動画:「分かり合うための言語コミュニケーション(報告)」PR動画 多様なイメージ編
https://www.youtube.com/watch?v=UQGojlbghgA&feature=emb_logo
パンフレット:「分かり合うための言語コミュニケーション(報告)」
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/wakariau/pdf/r1403493_02.pdf
本件の資料は、各専門家(表記されているだけで37名以上)が2年以上かけて検討されてきた内容で、今後の指針をまとめた非常に重要な価値ある資料だと感じました。
しかし77頁という量は、専門職か、一般人でも余程時間に余裕がある方しか目に触れません。それは勿体ないです。
激変する世の中、どんな論文や説であっても、時がたてば補足・見直しが必要になってしまいます。この場を借りて、皆さんに多くの「今」をお伝えできれば、と考えています。
本サイトは、ブログ以外に
「誰かに聴いて欲しい」を目的としたホットラインを開設しています。
こころの発散、リフレッシュの場として、気軽に ご利用 ください。
ご利用には『こんな方におすすめ』『約束』『利用の流れ』『予約ページ』をご覧ください。
コメント