あの時の年齢　～明治の夜明け～

歴史が好きです。
特に幕末、明治にかけての20年は近代を考えるうえでも惹かれる時代です。
関ヶ原を背負って草莽崛起を呼び、その後の日本の礎にも大きな影響があったとも。

興味もあって大河ドラマや時代劇など観る機会が多く、素晴らしい俳優さんの演技に感嘆しますが、実際の年齢を見並べて想像してみると、印象がまた違ってきます。

ペリーが浦賀にやってきた1853年と明治元年の1867年を固定して、歴史上の人物の年齢を並べてみたいと思います。
参考：『幕末手帳』(幕末維新ミュージアム霊山歴史館　木村幸比古さん監修から)

その時歴史上の人物達はいくつだったのか

下線の方は、暗殺、刑死、戦死、自害
下線の方は、結核・脚気などで30代以下で早世した人です。

名前	1853年 (ペリー来航)	1868年 (明治元年)	キーワード	印象深い俳優さん
徳川斉昭	54歳	亡	水戸藩主 徳川慶喜実父	渡辺謙「西郷どん」
島津斉彬	45歳	亡	薩摩藩主　幕末の四賢侯	高橋英樹「篤姫」
緒方洪庵	44歳	亡	豊後出身　大阪に適塾	武田鉄矢「JIN 仁」
佐久間象山	43歳	亡	松代藩士　兵学者、朱子学者	奥だ英二「八重の桜」
井伊直弼	39歳	亡	大老　開国を断行	岸谷五郎「青天を衝け」
島津久光	37歳	52歳	薩摩藩主のち政治家　　島津斉彬の弟	山口祐一郎「篤姫」
勝海舟	31歳	46歳	幕臣　江戸無血開城に貢献	北大路 欣也「篤姫」
徳川家定	30歳	亡	第13代将軍　米国総領事と引見	堺雅人「篤姫」
岩倉具視	29歳	44歳	公家のち政治家　維新十傑	笑福亭鶴瓶「西郷どん」
小栗忠順	27歳	42歳	幕臣　勘定奉行	武田真治「青天を衝け」
山内容堂	27歳	42歳	土佐藩主　幕末の四賢侯	近藤正臣「龍馬伝」
西郷隆盛	27歳	42歳	薩摩藩士　維新十傑	鈴木亮平「西郷どん」
松平春嶽	26歳	41歳	福井藩主　幕末の四賢侯	要潤「青天を衝け」
武市瑞山	25歳	亡	土佐藩郷士　土佐勤王党の盟主	大森 南朋「龍馬伝」
西郷頼母	24歳	39歳	会津藩家老　戊辰戦争悲話	西田敏行「八重の桜」
吉田松陰	24歳	亡	長州藩士　松下村塾を主宰	「花燃ゆ」
大久保利通	24歳	39歳	薩摩藩士　維新十傑	原田泰造「西郷どん」
孝明天皇	23歳	亡	121代天皇　平安京内最後の天皇	東儀秀樹「篤姫」
木戸孝允	21歳	36歳	長州藩　のち政治家　維新十傑	及川光博「八重の桜」
橋本左内	20歳	35歳	福井藩士　思想家	風間俊介「西郷どん」
近藤勇	20歳	35歳	武蔵国出身　新選組局長	香取慎吾「新選組！」
岩崎弥太郎	20歳	35歳	土佐国出身　日本の実業家	香川照之「龍馬伝」
福沢諭吉	20歳	35歳	豊後国中津藩出身　『学問のすゝめ』	武田鉄矢「あさが来た」
土方歳三	19歳	34歳	武蔵国出身　新選組副長	山本耕史「新選組！」
小松帯刀	19歳	34歳	薩摩藩士 薩長同盟立役者 維新十傑	瑛太「篤姫」
坂本龍馬	19歳	亡	土佐藩士　脱藩して日本を洗濯	福山雅治「龍馬伝」
篤姫	19歳	34歳	薩摩藩出身　第13代徳川家定　御台所	宮崎あおい「篤姫」
松平容保	19歳	34歳	高須藩出身　会津藩主　会津戦争	綾野剛「八重の桜」
榎本武明	18歳	33歳	幕臣　函館戦争後外務大臣
板垣退助	17歳	32歳	土佐藩士　自由民権運動の指導者	加藤雅也「八重の桜」
徳川慶喜	17歳	32歳	水戸藩出身　最後の征夷大将軍	草彅剛「青天を衝け」
中岡慎太郎	16歳	31歳	土佐藩士　坂本龍馬と共に襲撃を受ける	上川隆也「龍馬伝」
高杉晋作	15歳	亡	長州藩士　奇兵隊を創設	高良健吾「花燃ゆ」
久坂玄端	14歳	亡	長州藩士　尊王攘夷運動	東出昌大「花燃ゆ」
渋沢栄一	14歳	29歳	武蔵国出身　明治・大正期の実業家	吉沢涼「青天を衝け」
伊藤博文	13歳	28歳	周防国出身　日本初代総理大臣	加藤剛「坂の上の雲」
沖田総司	12歳	亡	江戸出身　新選組一番隊隊長
新島八重	10歳	25歳	会津藩砲術師範の出　のち教育者	綾瀬はるか「八重の桜」
徳川家茂	8歳	亡	紀州藩出身　14代征夷大将軍	松田翔太「篤姫」
和宮	8歳	23歳	内親王　第13代徳川家茂　御台所	堀北真希「篤姫」

ペリーが日本に来た時、徳川家定は将軍で30歳。篤姫は19歳で御台所となることが決定。父の島津斉彬は日本の行く末を見据えていた45歳。後に薩長同盟を結ぶ長州の木戸孝允は21歳。吉田松陰が松下村塾を主宰するのはまだ数年先。13歳の伊藤博文は家の農業を手伝っている頃、近藤勇や土方歳三は武士に憧れ剣術に励んでいる19歳。同じ19歳に坂本龍馬や会津戦争で苦汁を味わう松平容保もいる。内親王の和宮は8歳の少女。
やがて何かに導かれ交差して織りなされていく歴史。それから明治になるまでたった15年。
時を固定して俯瞰してみると、日常選択していることに既に意味があるように思えてなりません。

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