司法の窓 ~最高裁判所機関紙~

2022年7月7日の 刊行物・月報  ~知識・情報の宝庫~ で

他分野、異業種へ興味を広げるきっかけとなる
無料で閲覧できる政府が発行している様々な刊行物・月報を紹介しました。

政府広報オンラインのトップページから、コンテンツで探す/政府刊行物月報 へ移動すると、
発行、発表された掲載物を確認することが出来ます。

2022年6月27日に更新された5月号32誌から、
今回は、最高裁判所から司法の窓 〔非売品〕 をピックアップして紹介したいと思います。

2022年7月7日では・国立国会図書館から国立国会図書館月報 を紹介しています。

司法の窓

司法の窓 〔非売品〕は、最高裁判所が、年に一度発行している機関誌です。
最新号は、21頁をWebで見ることが出来ます。非売品なので、印刷物を目にすることもレアと想像します。

目 次
1 15のいす 柔らかな司法 
2 特集 チョコレートプラネットの調停体験記
3 特集 辻村深月さんと語る調停制度の進化~過去・現在・未来~
4 トピックス1 裁判員の年齢が18歳以上へ
5 トピックス2 広報企画「法曹という仕事」
6 トピックス3 国際知財司法シンポジウム2021
7 裁判所めぐり さいたま地方・家庭裁判所
8 裁判所めぐり 各地の裁判所の取組 広報活動紹介します
9 海外司法スケッチ 各国の裁判所ウェブサイト

9つのカテゴリの中から、『2 特集 チョコレートプラネットの調停体験記』の内容を紹介します。

良く聴く言葉ですが、いまいちよく分かっていない「調停」。
特集が組まれていたので、取り上げたいと思います。

『2 特集 チョコレートプラネットの調停体験記』

大正11年(1922年)借地借家調停法を経て、2022年10月に 調停制度発足100周年を迎えます。

100周年記念の企画として、お笑いタレントのチョコレートプラネットさんによる家庭裁判所の調停を体験してもらう内容が6頁にわたって紹介されています。

※尚、特集記事は肖像権など著作権が適用されていますので、ピックアップした内容での転載、リンクは貼れません。司法の窓 〔非売品〕87号 トップページから個人的に閲覧してください。

調停って何?

裁判所が当事者双方から話を聴いて、話し合いによって紛争の解決をはする手続きです。うまく当事者同士で解決できない場合に利用することが出来ます。

民事調停
例えば、お金根貸し借りなど民事的なトラブル
家事調停
例えば、ある夫婦が離婚したいと思っているけれど、子どもの真剣について話がまとまらないなど家庭のトラブル

調停ってどんな制度?

訴訟と比較した調停制度のメリットに以下があります。

①柔軟で納得性の高い解決が出来る
合意により解決が出来る。当事者にとって納得性の高い解決が可能。

②手続きが比較的簡単
法律の知識が無くても、独りでも、簡単に手続きが出来ます。裁判所の窓口やウェブサイトに書式ゃ必要書類が用意

③手続き費用が安い
調停手続きの必要な手数料は訴訟に比べると低額(例:離婚調停手数料1200円+そのた郵便料金)

④秘密が守られる
訴訟と違って公開されない。調停質という非公開の部屋で手続きが行われる。

調停にはほかにもこんなメリット

①調停で決めたことは判決と同じ強制力が付与される。

②法的な観点を踏まえた解決が出来る。

③解決に向けて専門性のある複数の職種が関与する。

調停手続きの流れ

申し立て
原則として、当事者から申し立て。
申し立てをした人を申立人。
話し合いたい相手を相手方と呼ぶ。

期日指定
申立人と相手方から事情を聴くための日時(調停期日)が指定され、双方に通知されます。

調停期日
裁判官と調停員からなる「調停委員会」が、当事者双方から、話を良く聴き、中立公平な立場から、調整したり解決案を示しながら、解決のお手伝いをしてくれる。

調停終了
調停成立
話合いがまとまれば、当事者が合意した内容を記載した調書が作成。
調停不成立
話合いがまとまらなければ、調停は終了。

チョコレートブラネッツさんの体験記

離婚調停の申立人、相手方をそれぞれ演じて、調停委員会の対応を体験。
それぞれの感想
『第3者の、中立の立場の人が冷静に客観的に聴いてくれることで、自分も考えさせられることもあった。』
『思った以上にちゃんと聞いてくれているだなって』

調停委員会の方が調停手続きで心がけていること

・先入観を持たずに謙虚にお話を伺うように心がけています。
・一生に一度レベルの問題を抱えていらっしゃると思って、大事に対面している恐れや矜持を忘れないようにしています。
・本音を話して頂けるよう信頼関係を築きながら、納得できる解決に向けてお手伝いする気持ちで伺っています。
・家庭裁判所調査官としては、「お子さんの目線で考える。」を大事にしています。
※児童室:家庭裁判所調査官が、お子さんからお話を聴いたり、親と子の交流の様子を確認したりするときに使用する。おもちゃを置いたりして、緊張や不安を和らげるよう配慮。

さらに利用しやすく -家事調停手続きにおけるウェブ会議の試行-

調停制度がさらに利用しやすいものとなるよう、令和3年12月から、東京、大阪、名古屋、福岡の家庭裁判所において、家事調停手続きにおけるウェブ会議の試行を行っています。

ウェブ会議には以下のメリットがあります。

①当事者の裁判所に来る負担を軽減

②安心・安全な手続きを実現
当事者同士が同じ裁判所に来なくて良くなるため、対面による危険や心理的負担を回避・軽減でき、安心安全な手続きを実現できます。

③新型コロナウイルス感染症対策

出展
政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/index.html
コンテンツで探す/政府刊行物月報 
https://www.gov-online.go.jp/data_room/publication/index.html
司法の窓 第87号 | 裁判所
courts.go.jp/about/sihonomado/sihonomado87/index.html

1.「柔らかな司法」の最高裁判所判事 菅野博之氏の文章は印象に残ります。判事らしく曖昧な表現が無く、断定的です。明確に表現しようとするさまが見て取れます。と同時に、裁判所の激務はニュースでも取り上げられますが、その背景を感じさせるような、合理的に進める必要性も垣間見えます。がゆえの「柔らかな司法」という姿勢で臨まれているのだと。知らない世界、分野の生の声を知ることが出来ました。

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