エール!! ~展示会で出会えた声23~

ビジネスパーソンのメンタルヘルスをホットラインでサポートしている「アライエール」のmasudaです。
産業展示会に出向いて、出展社の方から業界のトレンドや情報などを教えて頂いています。
お話を通して漏れ出た苦労や夢、想いなどもお聴きするので、応援や労いの言葉をお返しする活動をしています。

11月第3週 愛知県のポートメッセなごやで開催された『異業種交流会 メッセナゴヤ』の産業展示会に行ってきました。 全国・世界から約800社・団体が集結した最大級といわれる規模の展示会でした。機能・性能の高度化、コスト低減・小型軽量化・効率化、デザインの活用、経営支援、エネルギー、安全、産学などあらゆる業界部門らが集い、各ブースで活発な交流が行われていました。AIがどんなに進んでも、企業・団体の懸け橋となるのは人の会話。拡販、挑戦、発見の熱が伝わる会場となり大いに刺激を受けました。皆さんのお話の中に、励みになったり、自分と同じ と思われる言葉や 気持ちが あるかもしれません。

お話を伺った方の声

M社 K様
健康経営有料法人として、仕事をするその人間の健康。とりわけ心の健康に対して整備し、支える会社です。今回は簡易的なストレスチェックの装置をデモンストレーションとして体験していただき、ご自分の状態を知っていただくご案内もしています。セミナーやラインケアなどのご提案も紹介していますが、どうしてもまだまだ座学的「学び」の割合が高く、メンタルヘルスという「日々の習慣」に取り組むハードルを高めているような気がします。心にアプローチをかけるのは、よいことだと周知はされていても、実際自分がとなると、少し距離を感じるんですよね。そこをもっと気軽に楽しい場にできたらと考えているんですよ。

T社 M様
社員が自主的に「考動」できるようになる。を目指してセミナーやアプローチを「志向」しています。会社の風土はありつつも、個人としての社員の気持ちに寄り添うことが結果パフォーマンスを上げることになります。皆さん「それ」には気づいているんですが、どうしても、単発的なセミナーや話を聴くだけになってしまって本当の意味での変化に難しさを感じます。継続的にできれば無理のないように習慣化させていことで効果が上がると思っています。企業のトップである私が積極的にかかわっていくことが大事だと思って音頭を取っています。

Y社 K様
受託実験、解析を専門とした会社です。大企業様にあっても、試験機や最新の状態の機器をそろえているとは限りません。そのような時、試験のプロである我が社がお役に立てます。今は、業界を絞らず自社機器を活用いただける場を探したり、紹介したりしています。私の名刺。所属は試験課と書いていますが、仕事は営業です。物を売るだけでなく、一緒に考える。考えた先にある見えない可能性をお客様と探求するんです。そのためには、紹介する製品を熟知する必要があって。言葉で『技術』をお伝えするようにしているんです。仕事ですか?面白いですね。とても。お客様は、自分の視点と違うものの見方をするんですよ。気づかされることが一杯です。

K社 K様
段ボールを作っている会社です。段ボールの可能性は広くて、SDGsの目標も実は掲げやすい側面があります。個人的には、段ボールの意義はすでに世に出し尽くされている感は否めないのですが、言われているから、はやりだからとやみくもに突き進むことには一石を投じたいと思っているんです。だから、言ったから、やっているからもう安心してしまうでは、本当の未来が開けないんじゃないかって。今は、模索中で目についたものに行きがちだけれど、もっと違う側面がもっと違うことができるのかもしれないって。諦めながらもどこかにその先を信じる自分がいるんですよね。愚痴・・になっちゃうかな。

G社 H様
繊維の会社なので、今の主たる製品は不織布。今回ご紹介するために持ってきた開発品は、息をする植木鉢という名前の商品です。ちょっと面白いネーミングでしょ。植木鉢の形にして土も繊維で代用できるよう工夫されています。屋上に庭園を造るときに提案した技術なんです。繊維で地球に何ができるか。SDGsに取り組むという機会がもたらしてくれたのかもしれません。何がきっかけかわからないものですね。

E社 M様
エネルギーの会社から、新素材のご紹介に来ています。現在の樹脂は強度も増して、金属部分にも使用できるほど変化を遂げています。今回の樹脂素材はさらにその上を行く基本構造へと開発しました。研究技術の先陣を切るうえでもプレッシャーとの戦いです。要望は高く、さらに急を要しているからです。AIやデータ解析が進んでも、それを決定していくのは人間。やはり歪はきます。さまざまな軋轢があって、病む人は多いですよ。こんな話をすること自体が御法度っぽい雰囲気がありますが、そういった現実からも目を背けてはならないと思っています。どうしても負の状況は目をつぶりたくなりますが、自身も技術者。あらゆる状況にどう対応したら良いのかも大事な要素だと思っていますよ。

O社 M様
偽造防止の印刷提供する会社です。オンラインクーポンなどが拡大していますが、手渡しできる物理的な商品は健在です。ただ、印刷技術も高まっていますから、偽造という悲しい行為も横行します。双方安心して使っていただくための提案技術です。特徴は小口に対応でき、安価でご提供できるところ、元のデザインに影響を与えないこと。安全をお守りする技術ですが、目立ちません(笑)。逆に目立たせないのが自慢になりますかね。「守る」という分野は本来そういう存在かもしれませんね。そこに徹する技術。自慢ですよ!

S社 S様
ゴム製品を扱う会社です。特に今回ご紹介しているのが、異種素材接着。様々なゴム種と金属・樹脂の接着を可能にした技術です。どうしていると思います?接着剤で貼り合わせているのではなく、化学反応させているんです。だから、異種素材の境界は面ではなく、化合層なんです。貼り合わせている場合とは耐久性が違うんです。技術は世にあるものですが、要求にこたえる製品レベルを可能にするのは難しいんですよ。我が社の技術はもちろんそれだけではないけれど、実績の確かな裏付けがあるとお応えできると思っています。会社でも、自分でも、技術でも、とにかく負けないものを持っているというのは自信につながりますね。

I社 Y様
我が社はブランド戦略としてアメリカの技術を導入し、現在まであらゆる樹脂製品を手掛けてきました。食品保存容器などは、フタと本体のシール部に一体化させるための特殊な技術を採用して好評いただいています。私自身は人材採用が本来の仕事で、採用入社後の面談等も担当しています。最近の流れというわけではないですが、「どうしたいのか」という意思を確認尊重することを意識しています。会社に入ってもらうことが目的ですが、データや数だけでは判断できません。また成長は何がきっかけとなるか、個人個人で違います。対象が人間というのは多分に漏れず大変なことです。先の「どうしたいのか」は明確に返答できる人は少ないです。でも何かしらあるんです。その「何か」を形にするのが自分の役目だと思っていますよ。

K社 Y様
岡山から来ています。自社工場は中国で生産してチェックは日本でも行っています。海外の信頼度がいまだ低く見積もる日本に対して苦労するところはあります。でも、品質が実績を押し上げています。正直今回の円安には参っていますよ。まだ余力はありますが、世界経済のあおりを食らってしまうのはモノづくりの世界のつらいところですね。個人的にも参ることはあります。どう乗り越えていくかが勝負ですよ。どうしてって、守るものや恥ずかしながらですが、自分の使命のようなものも感じていますしね。無理をするなとはよく言いますが、うまい乗り切り方があれば、無理という状況すら乗り切ることはできます。小さなことかもしれませんが、ほめてもらったり、承認してもらったり。そんなことで大きなエネルギーって生みだされているのを実感してます。

C社 O様
服飾付属品や衣料品、各種縫製品を扱っています。不織布、防草シートも扱っているんですよ。コロナ禍のなか、我が社の技術を使って、換気を提供しています。他にも、布そのものに加工を施したものがあるんです。薬剤を染み込ませた布。メリットは飲むタイプの薬剤ではアレルギーを起こしてしまう方にも、薬品効果を吸収できる仕組みなんです。開発中ですが可能性のさらにその先をいつも意識しています。持てる技術で自分たちらしいできることに取り組む。こういった異種展示会では次なる可能性に触れられるの刺激を受けます。受けるだけでなく、刺激を与える存在でもありたいですね。

masuda

名刺交換が叶わない企業様、担当者様もいらっしゃいました。
一部、企業様イニシャルにて、コメントを載せたいと思います。

H社様
複雑形状品の表面仕上げ加工を切削のみで鏡面に仕上げる会社です。(本当に美しい仕上がりでした。)加工するのは機械です。今は加工機器技術の向上が飛躍的に伸びで、数年前には無理だった仕上がり精度が今は安定して製作することができるんです。加工する部分は機械がします。でもそれだけです。本当に重要なのは、その前段階の何をどこまでどうするか、どの程度、など。多くの命令をするのは人間で、その微妙な数値や加減は人の持つカン、コツがなければだめなんです。同じ機械を使っても、経験の浅い者が施しても同じものはできません。加工対象の「具合」とでもいうのでしょうかね。プログラムして覚えさせてもやっぱり同じものができない。人の力ってすごいって。そばで見ていても思いますよ。

O社様
鍛造技術(※1)で製品を作っています。機械で大量生産する工程もありますが、複雑で微妙な形や精度に作り上げるのは人間がやります。一度で叩けば出来上がったり、不足なら瞬間に判断して二打目を打つ。この速さ、判断は人間の熟練した経験でなければできないんです。また、機械ができる部位も、複雑な学習をさせなければならない。AIの学習能力に覚えさせるよりも人間が行ったほうがよほど早い。そういう世界がまだあるんです。

※1 金属を叩いて圧力を加えることで強度を高め、目的の形状に成形する技術。

愛知県農業イノベーションプロジェクト様(※2)
(多数のパネル展示)例えば、牛の鳴き声で発情期に達したかを判別する技術を開発して施行している例をご紹介しています。保有している牛の鳴き声を覚えさせ、発情している声色に変化したときに受精する。という方法です。多くの牛がいる中で、その個体を識別し、なおかつその個体が発情している可能性が高いことを知らせるんです。空胎期を短くする。あるいは無くすことができます。これまでは人が行ったり、牛に機材を装着させておくなど負担やコストがかかっていました。必要なのは声だけなので、作業の効率化が図れる画期的な方法なんです。

※2 愛知県の農業総合試験場や大学が有する技術、企業等の新しいアイデアや技術を活用した共同研究体制で、農業イノベーション創出を目指す団体。

D社様
わが社が、愛知県農業イノベーションプロジェクトに参加しているのは、自動車部品メーカーの技術ではありますが、「工程」に注目すると、ほかの分野にも非常に似た作業や視点が多いことに気づいたからです。仕入れ、出荷に始まり、見守り、点検、作業効率を上げるレイアウトなど。一つの世界にとどめておくにはもったいない共有できるシステムなんです。特に「食」に注目したのは、人にとっての「食」は不動の地位があるからです。医療の分野にも進出したことがありますが、法律などの規定が多く、残念な壁が存在していました。技術やシステムを提供するだけでなく、思わぬ相互作用を感じています。実際にかかわっていくことで我々の可能性もさらに広がる気がしています。

K社様
自動車シート・ソファーカバー・アパレル製品・接触冷感素材マスクなどを縫製、制作している会社です。今回ご紹介しているのは先日メディアにも取り上げられた来春発売予定の歩行支援器具です。
ウエストに装着して添え付けのグリップを前方に押すことで体の重心が移動して楽に歩行ができる補助器具なんです。開発のきっかけは、自身の腰の違和感でした。靴の減り加減がおかしかったし、体に負担がかかっている感じがする。何が起こっているのか研究した結果、足ではなく、腰でした。重心と重心移動による体の動かし方だったんです。どうにかしたくて、ついには重心移動を補助する器具を開発したんです。長時間歩くのが困難だったにも関わらず、支援器具のおかげで、大阪から東京までの500キロ制覇を成し遂げることができました。とことん研究して、作り上げるまで妥協しない。。大変だったけれど、これは自分のためだけじゃないと思えたことで完成させることができたんです。自分のためだけだったらすぐにあきらめたかもしれませんね。

T社様
舌をトレーニング。ってどういうこと?って思われますよね。舌には当然自重があって、使わなければ、衰えます。年齢が高くなっても同じ症状が起こります。これは、睡眠時の呼吸や、物を飲み込む力に影響を与えます。二重アゴも例外とは言えません。どうしようって。これまで効果的な鍛え方がなったんですが、我が社が開発したシートが、それを可能にします。今 医療関係からも注目を浴びていているんですよ。簡単で画期的なシートなんです。主な成分はゼラチン。シートを上あごに張り付けて、舌で舐め溶かすんです。柑橘系の味を施しているので、飽きが来ないし、やってみるとわかりますが、結構疲れるんですよ。舌の筋力増加は試していただいた病院すべてで立証済み。簡単で、小さい。手軽にできるし、どこでも携帯できます。新しいもの、しかも確実に効果があるといえるものをお勧めできるのは冥利に尽きます。気持ちが態度に出るんでしょうか、皆さんからも笑顔をいただいてさらに紹介に熱が入るというものです。

異業種ということもあって、様々な業種の方のお話を聴くことができました。私の正体を知っても、いやな顔せず、「知っていただくことでどんな縁につながるわかりませんから。」皆さんがおっしゃいます。人との交流から何が生まれるか本当に未知数です。
でも・・・展示会のありようも今後変わっていくのでしょうか。メタバースが当たり前となり、接客もアバターという未来も既に未来ではなく、導入している企業も増えてきます。こういった展示会もやがてなくなって仮想空間で24時間どこもだれでも参加できるシステムになっていくのでしょうか。良い悪いに関係なく、そういう傾向を受け入れる時代なのでしょうか。
効率化は、とてもスマートで、素晴らしい面も多いと認めながらも、対面・ノンバーバルの情報戦を交えて目の前でぶつかる刺激は、気持ちが強く揺さぶられ、あらゆる感覚を総動員して大忙しです。それは人間ならではの良さでもある気がしてなりません。個人的に。

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