エール!! ~展示会で出会えた声30~

2023年5月第3週 愛知県で開催された『エクステリア&ガーデンフェア』の産業展示会に行ってきました。約50社の出展ブースがあり、建物の外観や内装、空間演出など「住まう場」をより快適に過ごせるコンテンツにあふれていました。例えば、一見すると石に見えるのに、軽量化を狙った石石材に見立てた素材で出来ているなど自然の景観、また より積極的なSDGsを意識したアイテムが紹介されていました。さりげなく置かれた製品にどれだけの知恵と技術が隠れているのかとワクワクしましまた。災害などから耐久性を期待される製品だけにアイディアや技術は 長期を見据えて開発されたものが多い印象を受けました。そんな中で発奮されている皆さんのお話を紹介します。共感される言葉も見つけられるのではないでしょうか。

ビジネスパーソンのメンタルヘルスをホットラインでサポートしている「アライエール」のmasudaです。
産業展示会に出向いて、出展社の方から業界のトレンドや情報などを教えて頂いています。
お話を通して漏れ出た苦労や夢、想いなどもお聴きするので、応援や労いの言葉をお返しする活動をしています。頂いたコメントなどを「エール!!」という表題でブログにて紹介しています。

お話を伺った方の声

A社 K様
経営管理から現場管理まで 業務全般をデジタル化するシステムを紹介しています。建築業界として特化しているアイテムとしては、作業先は社外、屋外など業務は常に移動が伴いますので、すべてのデータが現場と所属部とで同じ内容を共有できるということを意識したシステムとなっていることです。特に図面や写真、お客様との打ち合わせイメージ内容などすぐその場で必要な大量のデータを手元で操作できることは重要です。私自身は、カスタマーサポートのリーダーとして従事していて、ユーザー様の声を直接聞いて製品の繁栄に協力しています。ユーザー様のやりたいこと、希望に沿うようお応えするのが仕事なので、やりがいはあります。時々愚痴は出ますけれどね(笑)

M社 K様
窓の外に設置するデッキ型のスペースで、ガーデンデッキという商品をご案内しています。一見すると木材で出来ているように見えて軽量化、耐候性に優れたスペースを提供できます。この商品自体は20年経っているんですよ。今回は、さらに軽量化、デザイン性を向上させて展示ブースの目玉として声掛けさせてもらっているんです。木材よりも軽く、熱もこもりにくい、乾きやすいなど良いとこづくめで私の自宅にも設置して快適に過ごせているんですよ。長い時間過ごす場合を意識すると、自然を感じさせる空間が好まれます。軽量化など技術はどんなに向上しても、木目というのは人を安心させるのでしょうね。

A社 K様
正直小さな会社です。代表取締役の私がオンリーワンを作りたくて、自由発想のもと特許を申請できるような新しいものを産みだしている会社なんです。大量生産はしていません、生産力で競っても大手に負けてしまいますかね。 それより自ら全国を回って「お客様が望むもの」を「新しい形に作り上げて」お仕事させてもらっています。楽しいですよ。お客様と直にモノづくりをしている感じですからね。「声」を聴いて集めて形にするために年の2/3は出かけてしまいます。いいものを作り上げられていると思うです。こういう展示会に来ると大手さんがすぐに「写真撮らせてくれ」って言いますから。これでまた同じようなものがつくられてしまうんでしょうねぇ。技術が注目されるのは嬉しいけれど、競争力という点で惜しい感じです。

masuda

名刺交換が叶わない企業様、担当者様もいらっしゃいました。
一部、企業様イニシャルにて、コメントを載せたいと思います。

L社様 
説明員様「ご意見を伺いたいんですけど…(車三台分置けるカーポートの屋根が前後ではなく左右に傾斜しているタイプの製品を紹介されました) 普通は前後が好まれますが、左右に傾いたデザインはどう感じられますか?」
masuda「別で雨どいを設置する必要が無いみたいですっきりとしたデザインは好印象ですよ」とお応えしました。
製品になって展示会に出展しても、お客様の反応というのが一番の開発アイテムになるんです。特にこれまで例がないものを作る場合、リサーチして作った製品だとしても本当の反応はわからないし、怖いものなんですよね。売り込む場合にも社外のコメントなどがトークのヒントになったりするんです。商品を提供する以上「反応」にはどんなに小さな声でもすくい上げるように努めているんですよ。

S社様 
隠す。広げる。軽量。デザイン性。が昨今のキーワードだと感じています。具体的なイメージとして、さりげなくて優しい。という機能が求められているんですが、外壁や外観を扱う製品は「ごつい」イメージが付きまとう建築業界とは真逆の期待なんですよね。強固に守るのではなく、柔軟性をまとった真の強さ?みたいな(笑)現代が求めている強さのイメージがこの業界にも求めらているって感じでしょうかね。
※国土交通省が2040年に掲げる「道路が変わる」「公園と一体化した道路」ビジョンのポスターを紹介しているのが印象的でした。

S社様 
防草シートをご紹介しています。盛られた土にシートがかぶっている光景を見かけることはありませんか?防草といっているから、シートをかぶせることで草を生やさないだけのものと思われるかもしれませんが、この「土に草を生やさない」というのは、非常に大事なことなんです。雑草はいわば土にとって異材。いざその土を使う時に、草が生えているとその分の土は除去(破棄)しなければならない。コスト的に無駄になってましうんです。外から種を混入させないことも重要です。被せるものは何でも良いわけではなく、耐久性や土の性質、用途によっても効果は変わります。目立つ仕事ではないけれど、限られた資源を守り抜くという意識は高いと思っています。

T社様 
セメントを使用しない舗装用ブロックを紹介しています。公共事業では周知いただき受注も好調な商品です。舗装用ブロックそのものをセメントと思われている方もいらっしゃいますが、セメントは材料の一つで、セメントに砂や水などを混ぜて作ったものが、舗装用ブロック、あるいはセメントブロックと呼ばれるものです。街づくりには欠かせないセメントですが、製造時に大量のCO2を排出するんです。公共事業に舗装は欠かせませんから、セメントを使用し続けることはやはり課題が浮上します。何気なく使っているもの、当然のように配置されているものにも最新の技術が使われ、しかも日々進化しているのだと知ってもらえると嬉しいですね。

※1 1トンのセメントを製造すると約758㎏のCO2が排出 [参考文献:一般社団法人セメント協会]

O社様 
コンクリートブロック塀の耐震補強金具を出展しています。災害時にブロック塀が倒れる痛ましい事故を聞くことがあると思います。災害時のリスクを回避するため、対策を考える戸建ての方は多くいらっしゃいます。しかし、新たに作り直すというは費用が掛かりますし、工事規模などご近所様への配慮など頭の痛いことが多いのが現状ですよね。ご紹介している製品は、地中に支柱を立ててブロック塀を挟み込むタイプもので、既存のブロック塀を補強するだけですから、費用も工事も抑えられます。外壁など数十年経っているのが当たり前。でも技術や法律はどんどん変わる。そのギャップを負担なく縮められるのが求められている「技術」だと思っていますよ。

Y社様 
2022年4月に解体された東京の有名な建物をご存じですか?「中銀カプセルタワー(Wikipedia)」知る人ぞ知るカプセル型集合住宅です。1972年に黒川紀章氏の設計で銀座に竣工され、奇妙な外観と近未来的な内装で歴史的建造物として注目されてきました。惜しまれて解体と運びとなりましだか、我が社が再生プロジェクトの一環として歴史的アイコンのカプセル型をトレーナータイプとして復元させたものを展示しています。(一般販売はしていません)ご存じの方はもちろん初めての方にも興味を持っていただいて、見て使ってもらうというのが建造物の醍醐味なんだなって。良いものは良い。良いものは残るの良い例ですよね。

R社様 
CADソフトを紹介しています。外観イメージをよりリアルに感じてもらうため、この製品はゲーム会社の技術を流用しています。非常に美しいグラフィックで個別の外観はもちろん、周囲や町全体など俯瞰したイメージを共有することが出来るんです。スゴイ世界になりましたよねぇ。紹介している自分ですら追いつけないこともあるんですから。紹介しながら思わず見とれちゃったりね(笑)ゲームの世界に人気があるのが分かる気がしますよ。

L社様 
住宅デザインのレイアウト用アプリの紹介です。あらかじめ登録されたパーツを画面上でドラッグしてレイアウトしていくものです。お客様との打ち合わせや、コンセプトの説明などに口頭より、画像のほうがイメージしやすい利点があります。色やテクスチャもクリックで変更でき、その場で決定できるので時間短縮にもなります。以前は2次元でしたが、今は3次元が主流で、イメージのギャップも少なくなってきています。こういつたデザイン性とか、瞬間に対応できるとかはデジタルにかなわないですね。むしろ、デジタルツールを使いこなす引出しをどれだけ持っているかが勝負になったりしますから。求められるスキルが何に長けていれば良いかなんて本当に分からなくなります。

Y社様 
家の中央に箱庭をつくるというデザインが流行った時期があります。家で快適に過ごすの延長で、狭いスペースをカスタマイズして使用面積を広げるなど、増築に関心を寄せる方が多くなりましたね。別棟を建てるまでいかず、窓の外にスペースを増やして、リビングやアトリエ、作業スペースを作るという具合です。LDK+Gという考えで、Gはガーデンを意味します。働き方が変わったりして家で過ごす時間が増えたことで、より自宅に視点が向くのでしょうね。このような要望や傾向を受け、個人の希望をどれだけ叶えることが出来るか。がメーカーの新たなミッションになりました。個人のお客様にどれだけ寄り添えるか。個人の趣味趣向はさまざまですし、ご家族で意見が割れることもしばしば。仲介役?(笑)にもなりつつ、夢の実現に手を貸す。大変なんですけどね。嬉しい作業です。

Y社様 
いわゆる「物置」を紹介しています。最近の物置はただの箱ではなく、個人を彩るアイテムとしての性格も要求されているんですよ。今回は有名ファッションブランドとコラボしたデザインの物置を展示しています。インパクトがあってお洒落な外観が特徴です。差別化できるものが好まれていて、物置の需要もかなり変わったと思いますね。向こうのブースでは屋根の形が変わっていたり、色もパステル。形は物置でも、用途はお客様次第で楽しくお使いいただいているみたいですね。次はどんなものを提案したら良いか、何が売れるのか悩ましいです。「新しいもの」を見つけるのが大変な時代になっていて、それだけ個人のお客様の目も肥えてきたということでもあります。

S社様 
交差点に安全対策用として、車が突っ込んできた時に車を止める防護柵のパイプが設けられていますが、ご覧になったことありすか?これまでは衝突の具合によっては防護柵のパイプが破損して事故に巻き込まれるといったケースがありました。悲劇を繰り返さないために法律が設けられ、H型ボラードという改良柵が使用されるようになってきています。従来はパイプの中が空洞でしたが、H型はひし形の中壁が追加され、しかも二重に施されることで格段に強度が上がり、ぶつかっても車側の破損に食い止めることが出来るようになりました。外壁や街の景観を作るというのは、安全と切り離せません。そのもの自体が事故のもとになるのはもってのほかですが、たとえ偶然でも、その場に居合わせた命を守る。そういう「想い」が形になっていると知って戴けると嬉しいですね。

エクステリアの展示場で目についたのは宅配ボックス。これは将来宅配業界が迎える「トラック問題」に関係しています。2024年にトラック操業の残業時間の上限の規制が厳しくなることに由来します。運転手の健康を守ると同時に業務改善をアピールし、運転手の人材を確保するのも狙いです。運送業界にも人手不足は深刻で、近い仕様来現在の30%の配達が滞る、困難なものになるともいわれています。そのため、置き配に移行するサービスも増えてきましたが、持ち去られる弊害もあり運用には課題があります。こういった背景のため、宅配ボックスの需要が高まっているとの見解です。サイズやデザイン性、セキュリティも含めて多種多様な宅配ボックスのコーナーに驚きましたし、それを見学に来る方も多くて盛況でした。

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