その目が見ているもの ~認知心理学~

私たちは、「知覚」を通して物事を認識しています。

知覚によって、周囲の世界をとらえ、さまざまな選択、認知行動につなげています。

しかし、感覚に誤りがあれば、現実世界をありのまま見ているとはいえません。

ゲシュタルト心理学によると、私たちは知覚の際、感覚からの情報の中に認識可能なパターンをみつけようとしている。といいます。

目次

「見いだす」という間違いが起っている

初めてみるものや知らないものを見た時、私たちの脳は、自分の過去の経験に照らし合わせて「知っているもの」として結論付けようとします。

脳が感覚情報を取り入れる時、自分の中にないもの(こと)は理解できません。理解する(わかろうとする)ために、自分の中にある情報を総動員するのです。

未知のものや不明確なものには、脳が勝手に「補完」して映像を作り上げることもあります。

例えば・・

見ていることが真実とは限らない

図1

図1で、中心の赤い丸が、大きいのはどちらのパターンか。は錯覚に関する有名な問いかけです。

私たちは何度も繰り返されたことの問答に対し、「中心の丸は同じ大きさ」と回答します。

しかし、「見えている感覚」は、どうしたって右の図の中心円が大きく見えます。

これは、「近いものは大きい」「遠いものは小さい」という脳が培ってきた経験値によって、周りの青い丸に距離感を補完してしまっているのです。大きい丸に囲まれた丸は遠くに見えてしまうので「小さい」。小さい丸に囲まれた丸は「大きい」と脳が判断する訳です。

脳の経験値より理屈の理解が上回れば、中心の丸は同じ大きさに見えきます。

ヒューマンファクター

日常生活における脳の補完は、先の錯覚問題や、人面魚など(古っ)他愛のないものもありますが、

信じてミスをしてはまずい場面、危険な場面があります。間違いを起こしやすい場面を補完し、正しい判断を導くために必要な要件。

それらはヒューマンファクターと呼ばれ、ヒューマンエラーを起こさないため実用的な活用のため研究されています。

コックピット内部の計器類

飛行機のコックピットが代表されます。

飛行機のコックピットは計器類、配置など心理学に基づいて設計されています。

つまりどこに異常があるかすぐに判読できるような配置、計測値の幅に設定されているのです。

他者に対しても?

脳の補完や、見間違い、自分の情報でものごとを解釈することは良くあることです。「知覚」「感覚」はとかく無意識に行われるので自分の意志とは別で発動するからです。

同じ様に私たちは他者に対しても「自分の中にある情報」で理解しようとします。

時に、その理解が正しく認識できたのかは疑ってみることも必要ですね。
先の例代の赤い丸のように自分の無意識の感覚がイメージを補完している場合があるからです。

理性で物事を理解している思いがちですが、脳の仕組み、無意識の心理によって意図しない情報を受止めている場合があることを知りまょう。

さいごに

年齢を重ねることで得る能力があります。
ビジネスシーンで良く耳にするコンセプチュアルスキルです。

ビジネスシーンだけでなく、日常生活においても人生経験で得た理屈や価値観、考え方は自他頼りになります。
「円熟」という言葉を生む反面、考えの硬化も起こっています。

思い込みが発動するとき ~認知心理学~2022年9月5日

熟成される、深みが増すことは望まく、考えの硬化も必要な場面は多いです。

一方で、変化の激しい現代。
自分の考えや思いに柔らかい変化が吸収できるのもコンセプチュアルスキルの骨頂でもあります。

時に無意識の決めつけが起こる可能性も理解し、硬軟自在に使い分けてみましょう。

心理学についてはこちらも⇒『心理学って何? ~メカニズムを理解するための科学的学問~』(2022年6月23日)

参考文献
『10代からの心理学図鑑』マーカス・ウィークス 著 渡辺滋人 訳 三省堂

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